結婚指輪の手作り手順を動画で解説!ワックス編

2025-03-20 11:04:44  | NoComment
                   

ワックスを使って結婚指輪を作る手順を動画で詳しく解説します。写真や文章だけでは説明しずらかった手順やコツなどが動きのある動画で見ることで非常にわかりやすくなっています。

1.ワックスに切り取り線を引く

指輪を作るためのワックスはチューブ状の形をしており、作りたい指輪の幅に応じて切り出します。まず、そのために何処を切れば良いかわかるように切り取り線を引きます。線を引くには罫書コンパスという道具を使います。罫書きコンパスの二股に分かれた先を作りたい指輪幅、例えば2mmに合わせチューブワックスの端に引っ掛けて端から2mmの位置にラインをひいていきます。

ノコで切るときに見やすいようにある程度濃くなるように引いた方が作業がしやすいです。

2.ワックスを切る

目安の線を頼りに専用のノコギリでワックスを切り出します。この時に確実に指輪幅を切り出せるように少し広めに切り取ります。ワックスは柔らかいので歪んで切れてしまう事が多く、広めに切ることで歪んで切れていっても指輪幅を確保できるようにするためです。

ワックスを切るためのコツは力を入れて押さえないようにノコの重さだけでストロークを大きくすることで曲がらずまっすぐに切ることが出来ます。

また、切り始めから下まで一気に切ろうとせず、5mm程度深く切れたらワックスを少し回し、別の場所を切ります。まっすぐ切っているつもりでもいつの間にか歪んで切れてしまう事が多いのでこの方法も確実に指輪幅を確保できるように切るためのコツです。

回して別の場所を切る際に、最初に切った溝からノコの歯が完全に抜けているとノコ歯が横滑りするので最初に切った溝に少し歯が引っ掛かっている個所を新たに切るようにします。

チューブワックスの周りを一周しても切り取れなくても、そのまま溝に沿ってワックスを回して溝を深く切り進むように切ります。

きれいにまっすぐに切り取れると下の写真のようになります。

おおよその人がこのようにまっすぐには切れず断面がガタガタになることが多いです。ですが、切った断面はヤスリで簡単にまっすぐ削ることが出来るので安心してください。

切り出したワックス

3.断面を削って幅を合わせる

切り取った断面を削るヤスリは据え置き型のヤスリを使います。このヤスリを使う事で初心者の方でも簡単に断面をまっすぐ平らに削ることが出来ます。

まっすぐ綺麗に削るコツは同じ場所をもったままで削ろうとせず、ワックスを回して別の位置をつかんで削っていくことが重要です。3~4回程度ヤスリを往復したのちにワックスを回すという作業を繰り返すと自然に力が加わる部分が変わるのでまっすぐに削ることが出来ます。また、あまり力を入れず、優しくなでるようにする方が良いでしょう。最初に引いた目安線ギリギリくらいまで削れれば工房の職人が断面の仕上げを致します。

4.内側を広げて指輪サイズを合わせる

指輪の穴を広げる専用のリングリーマーという道具を使ってサイズを合わせます。リーマーには穴の内側を削るための6枚の歯が付いており、穴に差し込んで回すと穴が削れて広がります。削るために回す方向が決まっているので逆回しにならないようにして希望のサイズまで削ります。

沢山削ろうと奥まで突っ込み無理やり回すとガタガタに削れてしまうので、抵抗が少なくスムーズに回せる位置で回します。

リーマーを回さずワックスの方を回しても削れますが、出来ればリーマーを回して削ったほうが早く綺麗に削れます。

5.外側の余分な厚みを削る

チューブワックスの直径は大きな指のサイズでも作れるように大きめに作られています。内側の穴を広げてサイズを合わせただけだと指輪の厚みが厚すぎるので余分な厚みを削ります。すり板の上でヤスリで外側を削ります。

どこまで削るかの目安線を引いてるので、この線よりも外側を削ります。ほぼこの厚みまで削れば工房の職人が表面を仕上げします。

写真は余分な厚みがある外側を削る前のワックスです。内側から1.6mm~1.7mmの場所に目安線があるのでこの線の外側を削ります。

下の写真は余分な厚みを削り、適正な厚みになったワックスです。

表面のデザインによって、平打ち型や甲丸型に仕上げるとシンプルな結婚指輪原型の完成です。

6.指輪の表面に模様を入れる方法

シンプルな指輪原型をベースに表面にテクスチャーや模様を入れて自分たちだけのオリジナルに仕上げることが出来ます。

溝などを削る場合はマジック等で削る部分の下書きをして削ります。ヤスリは押すと削れるように歯が付いているので押して削っていきます。指輪の端はヤスリが滑って削りにくいので最初は真ん中を削り、端に広げるように削ります。

表面にテクスチャーを入れる場合は様々な道具を使って入れる事が出来ます。

ヤスリで削った削り跡をそのまま磨かずに残すことも出来、ハンドモーターの先にボールヤスリを付けて凸凹を付けることも出来ます。いろいろな道具を使えるので自分好みになるように工夫していろいろな模様を付けてください。

すべての作業の要所で工房の職人が確認、仕上げをしながら結婚指輪の原型を作っていきますので不器用だという方もご安心ください。

また、ワックスは折れたり削りすぎたりしても熱で溶かしてくっつけたり、盛ったりでき、修正ができますのでほとんど失敗がありません。

完成までの全工程をまとめ動画

ここで紹介しているワックスの削り始めから原型の完成までをまとめた動画がありますのでこちらも合わせて参考にしてください。

ワックスで結婚指輪の作り方全行程