結婚指輪の手作りは彫金製法かワックス製法どちらが良いか?

彫金製作とワックス製作の比較

結婚指輪を手作り出来るお店や工房が増えてきていますが、手作りする方法は大きく分けて2つの方法があります。

1つは貴金属の棒を使って指輪を作る彫金製法、もう1つはワックスを使うワックス製法です。それぞれの作り方には良い面、悪い面があります。また、作れる指輪のデザイン、価格などにどのような違いがあるのかというご質問を頂くことがあります。

手作りするお客様にとっても向き不向きなどがあると思いますので、今回はご質問に答えながらそれぞれの特徴をご紹介しますので結婚指輪の手作りをする際の参考にしてください。

結婚指輪の彫金製法とは

彫金コース説明

プラチナやゴールドの貴金属棒から直接指輪に整形して仕上げる方法です。

実際にご来店いただいたお客様が結婚指輪を作るための作業手順を説明します。

彫金製法の作り方

指輪サイズの長さのプラチナ棒

1.指輪サイズ長さの貴金属棒を用意します

お客様の指輪サイズを測り、その長さ分の貴金属棒を用意します。

プラチナ棒を丸める

2.貴金属棒を丸めます

用意された金属棒を丸めて指輪の形に整形します。

丸めた指輪のつなぎ目を溶接

3.つなぎ目の溶接

丸めた金属棒のつなぎ目をガスバーナーで溶接します。

芯金棒で丸く整形しサイズを合わせる

4.サイズ合わせ

芯金棒という棒に差し込んで叩いてゆがみを直し、少し伸ばしながらサイズをしっかりと合わせます。

指輪表面を磨いて完成

5.研磨作業

ヤスリがけや、ハンドモーターに研磨治具を付けて手作業で表面を磨いて結婚指輪を仕上げます。

研磨が出来上がれば結婚指輪の完成です。

彫金の手作り結婚指輪デザイン

ストレート型で指輪幅は1.5mm、2.0mm、2.5mmのみ製作が可能です。

結婚指輪のワックス製法とは

ワックスコース説明

ワックスを指輪の形に削って原型とし、鋳造によってプラチナやゴールドに仕上げます。

お客様に行っていただく作業はワックス原型が完成するまでです。

ご来店いただいたお客様が結婚指輪の原型を作るための作業手順を説明します。

ワックス製法の作り方

指輪ワックス幅で切り出す

1.ワックスの切り出し

作りたい指輪幅に合わせてワックスを専用のノコギリで切り出します。

指輪内側を削ってサイズ合わせ

2.サイズ合わせ

ワックスの穴にリーマーを差し込み広げて指輪サイズに合わせます。

指輪の形にワックスを削り出す

3.指輪の形に削る

幅や厚み、表面の模様などヤスリで削って希望の指輪の形に削ります。

完成した結婚指輪のワックス原型

4.結婚指輪原型の完成

表面をきれいに仕上げて結婚指輪の原型が完成です。お客様に行っていただく作業はここまでです。

原型は工房側で鋳造を経てプラチナやゴールドの結婚指輪に仕上げます。

ワックスの手作り結婚指輪デザイン

ストレート型はもちろん、S字型、V字型など自由なデザインの指輪が作れます。表面に模様を入れたりもできます。

彫金とワックスのコース比較

彫金コースワックスコース
素材・プラチナ
・イエローゴールド
・ピンクゴールド
・プラチナ
・イエローゴールド
・ピンクゴールド
デザインストレート型のみ自由
指輪幅1.5mm、2.0mm、2.5mm自由
ダイヤ埋込み可能*1可能
内側彫刻可能*2可能
製作時間3時間~4時間2時間~3時間
納期最短当日約1か月半
ペア予算90,000円~90,000円~

*1 彫金製法でダイヤなど天然石を埋め込む場合は納期が約2週間ほどかかります。
*2 コンピュータ彫刻は納期が約2週間必要です。手動彫刻は当日持ち帰り可能です。

デザインや納期によって手作り方法を選ぶ

彫金とワックスでは予算や貴金属素材は同じです。

大きく違うのは作れるデザインの違いと納期です。

彫金の場合は作れるデザインが限定されますが完成までの納期が早く、ワックスの場合は自由に指輪デザインが作れますが納期までの時間がかかります。

このため、自分たちの好みや納期を考えてどちらの製法で手作りするかを検討しましょう!